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正門〜中庭

枠外はセーブポイント名及び実際にゲーム中でキャラが語る言葉です(2周目)
正門は完全に閉まってしまいました。
ここは一旦またお城の中に戻って脱出できるルートを探さねばならないようです。
でも、2人とも少し疲れました。
イコとヨルダは疲れた身体を休めるためにソファに腰をおろしました。
目を覚ましたイコはとりあえず先程の中庭に戻ってみることにしました。
影から逃げるのに必死で、何があるのかもよく見ていなかったのです。
扉をくぐって階段を上ると通路の入り口が板で打ち付けられていました。
この板を壊せば先に進めそうです。
上手いぐあいに爆弾がいくつか置いてある場所も見つけました。
シャンデリアの間でやったようにやれば板を壊せそうです。
後は火種を探すだけなんですが。
困ったことに適当な所に火種がありません。
シャンデリアの間のろうそくからでは外に出る間に木ぎれに移した火が消えてしまいます。
中庭から正門にかけての道の両側に燭台が一列に並んでいるのですが、それらには火がともっていないのです。
この燭台に火をともすことができれば、それを火種として爆弾に火を点けることができそうです。
イコはしばらく考えました。
正門前の広場にある燭台にはとってのようなものがついています。
イコはそのとってを持って思い切り押してみました。
すると燭台が動いてカチっとはまる音がしました。
燭台を全て定位置にはめ込めば何かがおこりそうです。
イコは燭台を1つ1つ押して定位置にはめこみました。
ところが。
1つの燭台だけ、岩がじゃまをしていて押すことができないのです。
どうすればいいのかわからず、イコは途方に暮れました。
でも、それは簡単なことでした。
燭台には前後にとってがついており、前のとってを引っ張れば燭台を動かすことができたのです。
モノは引っ張っても動かすことができる。
このことにイコはまだ気づいていなかったのです。
気づいたとき、イコはあまりの単純さに顔が赤くなりました。
もっといえば、その邪魔をしていた岩も燭台にぴったりくっついていたわけではなくて、うまくスキマに入れば燭台を押すこともできたのですが。
そんな風にやっと全ての燭台を定位置におさめたとたん。
全ての燭台にいっせいに火がともりました。
これで爆弾に火を点けることができます。
さっそくイコは打ち付けられた板の前に爆弾を置きました。
後は側にある燭台から木ぎれに火を移し、導火線に火を点けるだけです。
ここで、イコはまたまたイタズラ心がわきだしてしまいました。
実はシャンデリアの間で柱を折る為に爆弾に火を点けたとき。
あわてて火が点いた爆弾を持ってしまい、置いて逃げる前に爆発してしまったことがあるのです。
爆発の衝撃でびっくりはしたものの、イコは身体じゅうがススだらけになった他は別にケガとかはしませんでした。
自分と同じ目にあったらヨルダはいったいどうなるのだろう。
イコはふっと思ってしまったのです。
平静をよそおって、イコはヨルダを爆弾の側に呼びました。
ヨルダはいつものようにイコの呼びかけに応えて爆弾の側に立ちました。
ヨルダをそのままにして、イコは木ぎれに火を移し、ヨルダの側にある爆弾に火を点けました。
ドキドキしながら爆弾から離れるイコ。
すると。
爆発する前にヨルダは爆弾の側から安全な場所に逃げたのです。
爆発で打ち付けられた板が壊れるのを見ながら、イコは悪いことは出来ないと心底思いました。
でもきっとまたやってしまうと思いますが。